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昭和26年の結核死亡は93,654,人口10萬對の死亡率にてみると112.6であり,前年の昭和25年に比較すると28,115の減少がみられ,死亡率では23%減の數値を示している。昭和27年1月から6月までの上半期における結核死亡は41,045で昭和26年同期に比較すると約17%減である。この減少の傾向がそのまま昭和27年の後半期において續くなら,本年の推定死亡數は78,000内外となるであろう。この減少は20歳から30歳の青年層に顯著にあらわれている。これは感染或は發病の減少によるものと考えられるが他面發病者の致命率が低くなり,經過が慢性化してきたことも豫想される。
年齡階級別結核死亡率にて觀察すると今まで,25歳〜29歳の年齡層において最も高率の死亡率を示すのが日本における結核死亡の特色であるとされていたのであるが,男性においては若年層における死亡率が年々減少すると共に50歳以上の高年者における死亡率の増加のため,昭和27年の前半期においては,第1表,第1圖に示すように男性においては最も高率を示す年齢は25〜29歳ではなく65〜69歳となつた。高年齡層において死亡率が高率になりつつあるという傾向は職後において觀察されていたのであるが,本年度においては,この現象が特に顯著になつた。
年齡階級別結核死亡率にて觀察すると今まで,25歳〜29歳の年齡層において最も高率の死亡率を示すのが日本における結核死亡の特色であるとされていたのであるが,男性においては若年層における死亡率が年々減少すると共に50歳以上の高年者における死亡率の増加のため,昭和27年の前半期においては,第1表,第1圖に示すように男性においては最も高率を示す年齢は25〜29歳ではなく65〜69歳となつた。高年齡層において死亡率が高率になりつつあるという傾向は職後において觀察されていたのであるが,本年度においては,この現象が特に顯著になつた。
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