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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生13巻3号

1953年03月発行

文献概要

時評

抗酒藥の取扱

著者: 三堀三郞1

所属機関: 1東京都藥務部

ページ範囲:P.14 - P.14

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 最近異色の医薬品として衆目を浴びているものに,抗酒薬とか嫌酒薬とか言われている,アンタビユース(Antabus)なるものがある。このものは化学的にはテトラエチル・チウラム・ダイサルフアイドなる化合物で,70年も前に合成されて,30年も前からゴムの硫化促進剤としてゴム工業方面に用いられているものであるが,数年前,デンマークのヤコブセンが偶然の機会から,このものを服用すると体内におけるアルコールに対する感受性が高まることを発見し,これによつてアルコール中毒症の治療法を確立したので,欧米では既に市販されているものである。
 ところで,最近わが国でもこれが製造の許可申請が厚生省に出されたので,日本における薬理並に臨床実験の結果,その効果の著しいことが認められたので,いよいよ許可ということになつたがさてこのものの取扱について一つの問題が生じたのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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