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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生13巻4号

1953年04月発行

文献概要

論説

学校衛生と保健所活動

著者: 奥野徹1

所属機関: 1東京都中央保健所

ページ範囲:P.2 - P.2

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 学校衛生は,学校という特殊な環境内にある教職員と学生,生徒或いは児童などの集団に就いての保健衞生の維持とその向上をはかることを目的として居るし,保健所はその管轄である一定地区を対象としてその地区内の一切の公衆衞生の責任を負とになつている。従つて学校という特殊な環境もうこその地区の中に存在する限り,その衞生問題に関しては,間接には,保健所活動の埒内にあることはいうまでもない。所が学校が文部省や教育委員会に監督され,保健所が厚生省や衞生部局の監督下にあることから,時に学校衞生というものを保健所活動から切り離なされた治外法権的存在でもあるかのような錯覚をおこしている人が見受けられるのは,甚だ遺憾なことである。衞生問題は「生きもの」なのだから同じ子供をつかまえてこれは学校,これは保健所と機械的に割り切ることがそもそも無理なのである。
 さて,学校にも大学から小学校まであるが,保健所活動と最も密接な関係にあるのは,小学校と中学校の学校衞生である。そこには,保健所地区内の一定の通学区域内に住む家庭から生徒や児童が集まつて来ているからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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