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研究報告
食糧倉庫に於けるコナダニ類の大発生例について
著者: 飯田鈴吉1
所属機関: 1傳染病研究所寄生虫研究部
ページ範囲:P.47 - P.49
文献購入ページに移動コナダニ類の害に関しては,従来人体内ダニ症(喰腎血蝨症)並に植物の球根喰害の面からは各種の報告がなされ,また近時食品害虫として食品衛生学上問題視されるようになつたが,本邦に於てはコナダニ類の農産貯蔵食品との関係については,さきに浅沼(1950)や佐々・浅沼・三浦(1952)の論議があるとしても,諸外国の例にみられるような大量発生の記録は残されていない。
1952年7月機会があつてコナダニ類の貯蔵食品に於ける大量発生の実態を調査検討することが出来たのでここに報告する。なお本邦に於ても,梅雨期後に殆んど全国の貯蔵穀物について大量発生があるものと考えられ,しかも関係者の無智や無視から一般にはその驚くべき被害が全く知られていないと考えられるので,ここにあえて顕著な一例を報告して今後の参考に供したいと考えた。
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