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研究報告
日本住吸血虫に関する研究—Trypan-blueによる日本住血吸虫症の皮内反応に就て
著者: 横川宗雄1 田中利男2 田島嘉雄2
所属機関: 1国立公衆衞生院 2国立予防衞生研究所
ページ範囲:P.33 - P.36
文献購入ページに移動Leuis(1916)(1)は,Trypan-redがAbrinによりおこされたedemaに特に急速に浸透する性質に着目し,これを実験動物の即時型皮内反応の研究えの応用を提案したが,その後Ramsdell(1928)(2)(3)は,Trypan-redの代りにTrypan-blueの青色に著明に着色することを報じた。
私たちは昭和24年来,日本住血吸虫症の皮内反応に関する実験を行つて,本症患者及び,本症に感染した馬では本反応が著明に出現することを認めたが(4),その他の動物特に家兎及び海猽等の如く菲薄な皮膚を有するものでは,抗元注射部位の腫脹のみにより判定することに甚だ困難を感じていた。偶々私たちの協同研究者の一人である田島の提案により,上述のRarnsdellの方法を日本住血吸虫症感染家兎における皮膚反応え応用して,果して此の方法で行つた場合は,患者や感染馬における様に特異的にあらわれるかを実験した。
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