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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生15巻2号

1954年02月発行

文献概要

特集 公衆衞生に必要な諸検査

赤痢菌の檢査法

著者: 福見秀雄1

所属機関: 1国立予防衞生研究所

ページ範囲:P.10 - P.14

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 赤痢菌の検索,検査の方法については,厚生省編纂の「術生検査指針」中に詳しい。けれどもこの衞生検査指針は尚一つの点に於て考慮を払うべき処が残つているように思われる。というのは,この指針では,サルモネラ検査指針,赤痢菌検査指針が別々に取扱われていて,サルモネラか赤痢かいずれともまだ判然していないものをこれから検索検査しようとする場合に,統一的な術式が統合総括されていないのである。
 又一方では上の二つの指針の他に細菌性食物中毒検査指針(総論)なるものがある。これは細菌性食物中毒検査指針(総論)は,およそ細菌性食物中毒を疑わしめるようなすべての事件の病原菌検索を総合的にやらんとする術式統合の企てであつて,サルモネラ,赤痢菌にかぎらず,パラ大腸菌プロテウスから更にはブドウ球菌,連鎖球菌,及びボツリヌス菌に到るまでを統一的,系統的に食物中毒の検索という立場から取扱つている。丁度無機化学の系統定性分析のように,基本検索様式をさだめて系統的に検索し,各病原菌を基本検索系統の中で次々にあたつてゆくやりかたである。だから検索術式ははなはだ系統化されていてその基本検索にのぼつた細菌は次に各論的な性状検査,同定に移ろうというのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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