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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生15巻3号

1954年03月発行

文献概要

研究報告

学童の手指及び爪垢の寄生虫学的汚染度

著者: 富士田猛1 中條惟基1 三原庸太郎1

所属機関: 1横浜医科大学寄生虫学教室

ページ範囲:P.50 - P.51

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 爪垢中の寄生虫卵,特に蛔虫卵に就いては早くより注目せられ,高野等により報告せられた。又同氏は実験的にも蛔卵が,爪垢内で発育し得る事を観察した。最近では,吉村は農村の学童に,高率であつたと報告し,清水等は,蟯虫卵19.3%に次いで高率に蛔虫卵は検出せられ9%であつたと,発表しておる。又同時に爪垢中より少数の鉤虫卵,横川吸虫卵を検出しておる。清水等は又学童の手指洗滌液より24.3%に寄生虫卵を検出し,内蟯虫卵13.4%で爪垢同様最高を示し,次いで蛔虫卵は10.2%で他に少数の横川吸虫卵,鞭虫卵及び矮少条虫卵の保有者があつた。
 近年塵埃が蛔虫の感染に深い関係を,有する事が注意せられて来た,我々は塵埃その他により汚染せられた,手指よりいかにすれば,蛔虫卵を除去し得るか,而して之等に依る蛔虫の感染を予防し得るかを研究せんとし,次の如き実験を行つた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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