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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生15巻6号

1954年06月発行

文献概要

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庇肝剤

著者: 高橋晄正

所属機関:

ページ範囲:P.12 - P.13

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肝は生体最大の器官で,多くの他器官と密接な機能的関連性を持ち,複雜多岐なその機能に関する研究は,近年急速に進歩し,治療面にも新機軸をひらいたとはいえ,未だ永山の一角を窺わせているに過ぎない。以下庇肝剤として用いられているものを,糖質・蛋白質・綜合アミノ酸剤等の基礎榮養物,酵素系に関与する特殊アミノ酸及びビタミン類,解毒剤,腸内細菌による腐敗産物産生を抑制する抗菌物質,腦下垂体副腎系ホルモン等に分けて簡単に紹介する
 1.糖質 肝機能が健在である為の1つの條件は肝細胞内に多量のグリコーゲンの存在することである。經口的に投与出来ない場合や急を要する場合には5%液皮注,10%液点滴靜注を大量に行う。糖同化機能に障碍ある場合に高張液の大量を短時間に与えるのは良くない。種類としてはブドー糖よりも果糖の方が肝に対する沈着率が大きい。インシユリンは筋グリコーゲンへの糖質移動を来す結果肝グリコーゲンを減少せしめ却つて良くない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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