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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生15巻6号

1954年06月発行

文献概要

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強心剤に就て

著者: 土肥一郎

所属機関:

ページ範囲:P.30 - P.31

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 強心剤の中,カンファー,アミノコルヂン,コラミン等は中樞を興奮させ,ヂギタリス系の藥及びストロファンチンは心筋の働きを増大し,キサンチン系のものは冠循環を改善するといつた工合に夫々特有の働き方を持つている。これらの他に考慮に入れて置くべき作用としてアヂスチン及び心臟ホルモンがあり,更に重症心不全の治療の立場からは,水銀利尿剤を忘れることが出来ない。
 中樞興奮剤は心臟の自働中樞,血管中樞,呼吸中樞に作用し,それの機能を高める様に働く。従つて急性心臟衰弱,ショック等の急性循還不全に用いられる。これに屬する藥物の中,ビタカンフアーは最も慣用され大量を用いても危險の少いものである。カルヂアゾール,コラミン,ネオスピランはむしろ呼吸麻痺を救うための中樞興奮剤として用いられる場合が多いが,これらはビタカンファーに比して痙攣を起し易いから用量及び使用時の患者の状態に注意が要る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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