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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生15巻6号

1954年06月発行

文献概要

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イオン交換性樹脂の醫学への応用

著者: 斎藤泰弘

所属機関:

ページ範囲:P.70 - P.70

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 合成樹脂は工業方面に於ては硬水の軟化,蒸溜水製造,分析化学等に應用されていたが1947年以来臨床的にも應用せられるようになつた。淡黄色,褐色乃至黒色の無定形,無味,無臭の微砂状をしており,その構造は合成材料,方法によつて異なるが1例をphenolsulfon酸とFormalinの縮合体をもつて示せば左のように表わされSO3H基のHがイオン交換能を持つており通常R-SO3Hと略記される。合成樹脂自体は溶解しないがその多乳性の構造により電解質溶液を滲透させイオン交換を行う。陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂が區別せられ前者には前記R-SO3Hの他R-COOHがあり後者はR-NH3OHが使用されている。
(A)陽イオン交換樹脂通常R-COOH,R-SO3Hの2種が,使われているがこの型ではHが交換されるのでH型と呼ばれこのHがNa,Ca,K,NH4で交換されたものを夫々Na型,Ca型,K型,NH4型と呼ぶ。1例をあげるとR-SO3H+NaOH→R-SO3Na+H2O尚,再生するにはR-SO3Na+HCl→R-SO3H+NaCl

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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