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特集 赤痢(Ⅱ)
赤痢大流行史
著者: 宗像文彦1
所属機関: 1厚生省防疫課
ページ範囲:P.44 - P.48
文献購入ページに移動赤痢を伝染病の1つとして予防対策を講ずべきであるという考えは,明治13年に制定された伝染病予防規則の中に赤痢が伝染病として明記され,更にそれ以前明治8年大阪府死亡並に流行病取締規則にも取締対象となつている事実からすれば,制度としてはかなり古くから具体化されていたと云えよう。しかし赤痢が真に伝染するものであると考えられたのは明治の極く初期の頃であつて,それ以前は伝染病としての取扱は全く受けていなかつたのである。
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