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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生16巻3号

1954年09月発行

文献概要

特集 食中毒

飮食物によるウィールス性疾患

著者: 兒玉威1

所属機関: 1神奈川県衞生研究所

ページ範囲:P.11 - P.19

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まえがき
 ウイールス性疾患の感染経路としては従来多くのものは泡沫感染或は接触感染によるものとされていたが,最近この方面の疫学的研究の進展に伴い,ある種のウイールス病においては食品或は牛乳,水等による経口感染が認められ,食品衞生上注目されてきている。わが国に存在するウイールス病のうち,今日経口感染の確認され或は推測されているものとしては伝染性下痢症,泉熱,上北沢熱(所謂給食病),流行性肝炎,伝染性単核症,急性灰白髄炎,茂原下痢症等がある。これらのうち2,3のものは経口感染のみによつて伝播するが他の或る種のものでは経口感染の外に泡沫感染や接触感染も可能であると考えられている。その概要については既に本誌15巻1号の特集「伝染病問題の焦点」において述べられているので,ここでは重複を避け,食中毒と伝染病との境界問題として上北沢熱と泉熱を中心としてこの課題に対し考察を加えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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