文献詳細
特集 食中毒
文献概要
緒言
昭和28年11月18日,奈良県天理高等学校に於て調理実習で作つた料理を摂取した。1名の教官及び34名の生徒中,30名が食中毒を起した。その原因を追求した結果,天火で焼林檎を調理した際,Cd鍍金した平皿を使用した為,酸性果汁によりCdが溶出して食中毒を起した事が解つた。欧米諸国では特に第二次世界大戦中,屡々Cd中毒事例が発表されているが,我国では未だ1例も報告されていないので,その実情と試験結果の概要を報告する。
昭和28年11月18日,奈良県天理高等学校に於て調理実習で作つた料理を摂取した。1名の教官及び34名の生徒中,30名が食中毒を起した。その原因を追求した結果,天火で焼林檎を調理した際,Cd鍍金した平皿を使用した為,酸性果汁によりCdが溶出して食中毒を起した事が解つた。欧米諸国では特に第二次世界大戦中,屡々Cd中毒事例が発表されているが,我国では未だ1例も報告されていないので,その実情と試験結果の概要を報告する。
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