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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生16巻5号

1954年11月発行

文献概要

特集 勞働衞生最近の進歩

最近の疲労問題—精神疲労の現象論

著者: 大島正光1

所属機関: 1労働科学研究所

ページ範囲:P.14 - P.19

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 Mentalfatigue(精神疲労)なる言葉は,近代的技術の発展によつてもたらされた合理化(Rationalikation)が,機械化によつて,人間を肉体労働から精神労働へと転換させつつあるのに並行して,益々,大きく浮び上つてくる。それに加えて,Mentalfatigueを引き起す社会的要因は,益々増加の傾向を加えつつあるということが出来よう。このような歴史的過程は学問的にMentalfatigueを研究する大きな動機となつており,これを解明することは近代科学の一つの大きな課題であるといつてもよかろう。この研究もその基礎はやはり精神活動の本質如何の問題に大きくその根底をもつていなければならないことは勿論のことである。その意味で近代に発達した,精神の科学である条件反射学,脳波学,精神分析学等は又総てMentalfatigue追及の大きな方法であるということが出来る。私は労働場面に表れるMental fatigueを解明するために努力をしているものであるが,従来その武器として用いて来たFlicker testの結果を主として,Mentalfatigueの現象論を試みて見たいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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