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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生17巻1号

1955年01月発行

文献概要

研究報告

宮城縣における肝吸虫感染

著者: 小宮義孝1 佐藤菊雄2

所属機関: 1国立予防衞生研究所 2宮城県登米保健所

ページ範囲:P.50 - P.53

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 宮城県における肝吸虫症の歴史は明治初年にさかのぼる。即ち当時宮城県本吉郡黄牛(現在の柳津町の医師高屋養仙が,この地に腫病と云われる胃腸障害と水腫とを主徴とする1種の疾病の存在に注意し,かかる疾病はその附近の締切沼の魚介を採取するものに多いと云われていたが,明治17年患者の糞便中に初めて肝吸虫卵を発見し,同19年いわゆる黄牛病で死亡した鈴木安左衞門の死体解剖により,之が肝吸虫にもとずくものなることが初めて確認されるにいたつた。尚この地には明治21年ベルツ博士がその調査に赴いている。
 それ以来昭和の初頭までにいたる同地方及びその附近の肝吸虫卵保有者は依然として存在し(表略)また柳津町において大正元年より昭和19年にいたる死亡者より肝吸症による疑のあるものは26名に及んでいる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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