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特集 慢性疾患の疫學
英米における冠状動脈疾患の疫学的展望
著者: 宮入正人1
所属機関: 1國立公衆衞生院疫学部
ページ範囲:P.1 - P.7
文献購入ページに移動アメリカ合衆国では1910年以来心臓病による死亡が死因の第一位となり,1918年インフルエンザの大流行年をのぞいて常に死因の王座をまもりつづけている。1947年には全死亡数1,445,000の43%にあたる626,000が心臓及び血管の疾病による死亡でこれは第二位以下の主死因である癌,事故死,肺炎,結核及び腎炎による死亡数を合計した数よりも更に大きい数であり,実に心臓血管の疾病による死亡は死者3人の中に1人を数え,1分間1人の割で死亡する状態となつた。この状況に鑑みて来国議会は心臓病対策を特に採り上げ,以来各種の調査研究が活溌につづけられている。1949年New England Heart Associationの調査によれば,3,700,000人が心臓疾患のみによつて,又更に略々同数の3,700,000人が動脈硬化症及び高血圧症に悩まされており,生産力の上に152,000,000稼動日が1カ年間に失われている事が明かにされた。
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