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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生17巻3号

1955年03月発行

文献概要

特集 慢性疾患の疫學

短期入院綜合精密身体檢査(いわゆるドツク入り)の意義とその実施成績

著者: 日野原重明1 橘敏也1

所属機関: 1聖ルカ國際病院内科

ページ範囲:P.34 - P.36

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 医学が進歩するにつれて病気の治療の趨勢は対症療法から原因療法に重きがおかれるようになつた。これは20世紀の前半をかざる化学療法の進歩に負うところが大きい。ところが,近代医学の他の面の特色は,治療医学から予防医学へ向わんとする趨勢である。この予防医学は,社会全体をよき環境におき,それによつて公衆の健康を保持し,安心して人々が生活し得る社会を作るという公衆衞生的な内容をもつ。しかしそれ以外に,個人の健康をどうにかして保持し,且老いても人に厄介にならないですむという消極的な考えを脱して,如何に老いても能率的な活動が出来てその人の生が社会に意義をもたらすといつた生活を人生の最後の日迄もちつずけることが出来るように個人を補導する義務を予防医学はもつのである。
 したがつて,この後者の予防医学は個人衞生に合致するわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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