公衆衛生17巻3号

1955年03月発行

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水戸市に於ける地方性甲状腺腫の問題

著者： 七條小次郎¹ 小谷愛子¹ 矢島ふき²

所属機関： ¹群馬大学医学部内科学教室 ²群馬大学医学部公衆衞生学教室

ページ範囲：P.52 - P.55

緒言
　我々は既に報告した様な理由から^1）昭和20年以来主として学童に就いて甲状腺腫大度の調査を行つている。現在迄の群馬県下の小中学校に於ける調査成績^4）〜8）は何れも対照地藤沢市^2）のそれに比し明かに腫大率が高く有意差が認められ，群馬県地方に於て何等か地方性に甲状腺腫を来す因子の存在を推定し得るに至つている。今回海岸線より比較的遠く隔つた群馬県に対し茨城県の海岸に近い水戸市を対照地の一つとして調査を行つたのでこの成績を報告する。