文献詳細
文献概要
--------------------
日本腦炎について
著者: 北岡正見1
所属機関: 1国立予防衞生研究所リケツチヤウイルス部
ページ範囲:P.10 - P.16
文献購入ページに移動しかし過去に於ける全国的大流行の年次発生を通覧すると,そこに凡そ10〜15年の周期的流行波が認められる。また今日迄に明らかにされたことは日本脳炎も他の伝染病に於けると同様に個体の免疫と体内に侵入するウイルス毒力のかね合いによつて,発症したり,しなかつたりしている。近年の流行も昭和23年の全国大流行の連続であることを考慮すれば,そして今年の気象的条件が例年並みであるとすれば,今年の患者発生数が少くなつていつてもよい筈である。今その理由を述べるに先立ち日本脳炎の輪廓に触れてみよう。
掲載誌情報