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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生18巻5号

1955年11月発行

文献概要

特集 生活改善運動の課題 座談会

生活改善運動をめぐつて

著者: 今和次郞1 近藤とし子2 豊川行平3 新妻イト4 橋本正己5 山本松代6 石垣純二

所属機関: 1早稻田大学 2栄養改善普及会 3東京大学 4全婦連 5厚生省環境衛生課 6農林省生活改善課

ページ範囲:P.6 - P.28

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先ず現状分析から
 石垣 最近新生活運動を鳩山内閣がはじめまして,生活改善が新聞紙上にクローズアツプされました。生活改善ということは特に終戦後地方では相当仕事をしております。たとえば農林省生活改善普及員,保健所の保健婦,栄養士などがそういう仕事をしてこられており,いまさら新たに生活改善というのもおかしいのですが,いまのトピツクスでありますので,一応国民生活における不合理性というようなところからごく雑談的にお話を進めていきたいと思います。なにしろ生活に矛盾撞着があるというのが人間らしいところで,不合理性がなくなつたら小説家は全員失業しなければならない。生活に不合理があるのは当然でありますけれども,しかし,日本国民は特にその点では目立つていろんな矛盾をはらんだ生活をしているように思いますので,ぼつぼつそういう実例あたりからお話をはじめていただいて,新生活運動についての卒直なご意見を拝聴したいと思います。その次にどういうところに障害があるか,それを克服する秘訣,あるいは成功した実例など,最後に公衆衛生の読者の保健所の所員,特にドクター,生活改善普及員,保健婦のかたがたの期待を一応含めて,御自由にご発言をねがいます。まず,実例を沢山ご存知の今先生あたりから少し国民生活への卒直な御批判を……。
 今生活改善という考えで国民生活をみますと,心の方面と,物の方面とこの2つがあるのじやないかと思つております。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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