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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生18巻6号

1955年12月発行

文献概要

特集 公衆衞生と経済

経費の面からみた結核の現状

著者: 城戸茂夫1

所属機関: 1厚生省公衆衛生局結核予防課

ページ範囲:P.27 - P.37

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1.はしがき
 医学の面からみた結核の現状については,昭和28年と同29年に厚生省が実施した二つの実態調査の結果,その詳細な内容が明らかとせられた。いまやわが国の結核対策は,ここにあらたに判明した科学的資料の上に立脚して,大きな躍進をとげなければならない時期に際会している。厚生省が昨年9月決定した「結核対策強化要綱」は,このような躍進への第一歩をふみだすための一つの試みであり,その中に盛られた一連の施策のうち健康診断の拡充等二,三のものについては,すでに本年度より実現をみるに至つている。しかし乍ら,結核医療費公費負担制度の拡充強化等の極めて重要な問題がなお残されており,来年度予算の編成に際してはこれらを何とか解決しなければならないのみならず,将来さらに第二次第三次の「結核対策強化要綱」を作成して次々にその実現をはかり,一日も早く結核を撲滅することが急務であると考えられる。以下主として経費の面から結核および結核対策の現状を分析し,その将来の方向を見定める一つの資料としたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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