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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生19巻1号

1956年01月発行

文献概要

特集 人口問題の焦点

出産に影響する生物学的,社会的,心理学的要因

著者: 木村正文1

所属機関: 1国立公衆衛生院衛生統計学部

ページ範囲:P.22 - P.32

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1.問題の展望
 多くの社会学的問題でも同様であるがこの問題即ち子供を産むということに対する種々の因子を探究する問題は,それ自体の現象に何らかの社会的問題,例えば将来人口に対する不安とか,国民の健康福祉,民族の逆淘汰というような問題が包含されていたからに外ならない。この様な現実の問題に対して多くの学者達は事実の統計をとり,記述し,個々人の考えを加えて,それぞれの理論を作りあげ,又或る学者達はそれに対する善意の社会改革案さえをも提起しているのである。この様な学者達の活動の基礎である統計資料は1700年代より今日に至る迄種々の方法であつめられている。がしかし統計技術の発達していなかつた時代の資料にはしばしば多くの傾りのあるものがあり,今日においても多因子を含むこの問題の明白な解答はあたえられていないといっても過言ではない。まず本紹介においては人口の一般的発達段階にしたがつて,それぞれの時期におけるそれぞれの統計を考察し,出来るだけ世界のあらゆる国国の現象を説明しうるような理論ずけを考えることにしよう1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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