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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生19巻2号

1956年02月発行

文献概要

特集 最新の予防接種 総論

免疫の基礎理論

著者: 及川淳1

所属機関: 1東京大学医学部衛生学教室

ページ範囲:P.1 - P.7

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まえおき
 「免疫の基礎理論」という題から諸兄がすぐさま想像される内容は,抗原抗体反応の理論であろう。確かに免疫学は「疫」を免れるという現象の説明に抗原と抗体の概念を作り,やがてその実在性を証明したが,抗原対抗体の対応という形式は,何も病原体に限られたものでなく,例えば異種動物の血清のような高分子の異物に対する生体の反応形式である事が判り,免疫学は語源を離れて,抗原抗体反応の学問として生長してきた。
 ところが本来の字義での免疫現象は,簡単に抗原と抗体の概念だけでは説明しきれない諸問題を含んでいる。その実例はあまりにも豊富すぎるが,ここでは,免疫学の最初の業績に数えられるPasteurの炭疸の免疫を挙げて,免疫の基礎をなす研究が,どのように行われてきたかを説明してみよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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