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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生19巻2号

1956年02月発行

文献概要

特集 最新の予防接種 各論

狂犬病ワクチン

著者: 長野泰一1

所属機関: 1伝染病研究所

ページ範囲:P.53 - P.55

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 狂犬病は予後の絶対に不良な伝染病であるから,その予防は非常に重要であるが,しかし,この病気はひろく蔓延する性貭のものではない。また,感染の機会がはつきり判つているのが通例である。だから,日常一般大衆に予防接種を行うことはせずに,感染の機会があつてから後に発病防止の策を講ずることが要請される。一般に感染してしまつてからの緊急予防を免疫学的な手段で行う場合には速効的な受動免疫を与えるのが普通である。すなわち免疫血清を用いるのが定跡である。狂犬病でもこの考えは古くからあつて,実験動物においては,免疫血清はウイルス侵入の後に注射されても,発症を阻止することが示されており(佐伯,1943,1953),人体での試みも行われたこともあつたが,成績は断片的であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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