公衆衛生19巻6号

1956年06月発行

特集 原子力と公衆衛生

綜説

原子炉について

著者： 小林久信¹

所属機関： ¹科学研究所

ページ範囲：P.1 - P.10

文献概要

　原子力は広島・長崎の原爆という非常に好ましくない形で現われたのであるが，最近原子力を人類の幸福のために使おうという傾向が強くなり，原子力の平和利用ということが各国でさかんに叫ばれるようになつた。また，いままで原子力を兵器として使つていた国でも原子力の平和利用という方面に力を注ぎ出している。そこでまず原子力のもとになるウランの核分裂から述べよう。