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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生19巻6号

1956年06月発行

文献概要

特集 原子力と公衆衛生 綜説

アイソトープの医学研究への応用

著者: 三浦義彰1

所属機関: 1東京大学医学部衛生看護学科

ページ範囲:P.39 - P.45

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I.まえおき
 治療面を除いてアイソトープの医学研究への応用といえば,主としてアイソトープを標識(Tracer)としてある化合物の代謝を追跡する場合が多い。
 生体を構成する元素は多数に上るが,その主なものはC,H,O,N,P,Ca,Na,K,Fe,I,Znなどであつて幸いにいずれも放射性あるいは非放射性のアイソトープが存在している。これらのアイソトープを代謝研究に用いる利点は反応がほとんど生理的に行われ,アイソトープを用いたために特に正常の状態と異ることがない点であろう。今世紀の初めにKnoopがフエニル基をつけた脂肪酸を合成してイヌに食わせて脂肪酸のβ酸化説をみごとに打樹てたが,彼の説はフエニル脂肪酸が生理的なものでないという理由で長く論議の的となり承認されなかつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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