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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生2巻1号

1947年06月発行

文献概要

論述

米國の腸チフス死亡率と公衆衞生

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ページ範囲:P.23 - P.24

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 腸チフスの如きは全く非衞生的環境の許に發生するのであるから,その發生の多寡は延いてその國の公衆衞生普及の程度を示すBarometerなりと言ふも過言ではあるまい。以下米國醫學協會(American Medieal Association)調査になる米國先要75都市36ケ年の累年腸チフス發生状況調査を紹介し日本のそれと比較してみる。過去36年間米國に於ける本病が如何に顯著な減少を示して居るか全く驚歎に價する(表參照)。
 今之れを日本のそれと比較する時尚ほ一層その感を深める。例へば昭和20年(1945)に於ける日本の状態は米國の1914年(大正3年)頃の状態に相當し,腸チフス死亡者數に關する限り日本は約30年遲れて居り,尚お1944年度に就て比較すれば米國は日本の6分の1と言ふ驚威的な数字を示してゐるではないか。而かも日本では本戰爭間腸チフス患者の大増加を見たに反し米國では累年減少して居り何等戰爭の影響は認められなかつた。1945年度には米國の腸チフスは全部散發的發生であつて爆發流行の例は一もなかつた。又た前記75都市中40までは腸チフス皆無であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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