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雑誌目次

雑誌文献

公衆衛生20巻2号

1956年08月発行

雑誌目次

特集 最近の医学の話題

癌の診断及び治療

著者: 太田邦夫

ページ範囲:P.4 - P.5

癌死亡の増勢
 1954年の日本に於ける癌死亡は,全死亡の30.4%に昇つた。約50年前の1900年では2.2%であり,全死因中の地位も,1920年の第11位から,1953年,54年の第2位に進出している。人口100,000当りの癌死亡は1900〜1909年間では57.2であつたが,1910〜1940年間は略70.2を上下して一定して居た。1950年頃から100,000当り癌死は再び増勢をしめしている。1954年のそれは85.2となつた。
 これらの事実は明かに日本に於いても,欧米各国と同じく,癌死亡が,他の死因に比べて祖対的に増加している事を示めしている。日本に於ける二の相対的増勢は死因統計の上からは,主として腸炎,肺炎,結核病等の著しい頽勢を原因としている。世界各国に共通して,中枢神終系に於ける血管損傷による死は,癌を凌いで第1位にある。

発癌物質

著者: 梅田真男

ページ範囲:P.6 - P.8

 癌を作る物質は色々ある。純化学的に掴まえられている物質だけでも100や200種類はある。
 それらをすべて述べることは膨大なことであるので,ここでは主なものに就いて述べる。

ノイローゼと病院

著者: 井村恒郞

ページ範囲:P.10 - P.10

 綜合病院の神経科のクリニックを訪れる新来患者のうち,だいたい30%から40%くらいがノイローゼである。これに比較すると精神分裂病は15%くらいであるから,ずつとすくない。だがこんどは入院患者についてみると,精神分裂病のほうが圧倒的に多くて,入院して治療をうけるノイローゼは,きわめてすくない。入院患者の半数以上が精神分裂病であるのにたいし,ノイローゼは,それこそ数えるほどしかないのが通例である。
 ノイローゼは,こうしてもつぱら外来治療を受けているのであるが,これは,ノイローゼという異常状態の本質から考えても,また現在の神経科の病院の機構から考えても,当然なことであつて,ノイローゼの入院治療はごく例外的な場合しか考えられない。

精神病の治療(腦外科を含む)

著者: 関根真一

ページ範囲:P.11 - P.13

 精神病の治療法について,その原因が身体疾患に関連するものは,内科的,外科的並びにあらゆる医療手当が原因療法として,或は対症療法として用いられるが,特に精神病患者の大半を占める原因不明な内因性精神病については,未だなお姑息的治療の域を脱していない。しかし姑息的治療とはいえ,近年精神科特殊療法については急速の進歩がみられ,そのうちここ数年前から台頭して来た薬物療法,特に自律神経遮断剤による精神病の治療(人工冬眠療法)はその最たるもので,来年の日本精神神経学会総会に於て宿題報告がなされる程度に,精神医学分野に大きな波絞を投げかけている。そこで本稿に於ては,この人工冬眠療法を中心として,精神科特殊療法についての最近の皺勢を追つてみたいと思う。
 先ず従来行われて来た精神病の治療についての概要を述べ,遂次最近の話題をひろつてみる。

精神身体医学

著者: 土井正德

ページ範囲:P.14 - P.15

I.精神身体医学とは何か
 職場や学校で,胸苦しくなつたり目まいがして倒れそうになつたり,或いは倒れたりしたならば,脳貧血だといつて医務室にすぐ連絡するにちがいない。もし倒れたそのとき痙攣をおこすようなことがあれば「てんかん」と思うかも知れない。また急に腹痛を訴えたり,急に下痢を訴えたりするものも珍しくなく,そのときには胃炎だとか腸が悪いらしいということで,応急の手当をあたえたのち,自宅に送りとどけ,さらに医師の診療を受けるのが普通であろう。これらのばあい一般に考えられることは,身体あるいは内臓に何か原因があたえられて組織や細胞に病変をひきおこし,そのためにそれらの苦痛がおきたのだろうということである。この人はどうも心臓が弱いらしい,それで脳貧血をおこしたのだろうとか,昨夜何か悪いものを食べたらしいとか今朝何か食べすぎたらしい,それで胃痛をおこしたのだろうとか,あるいは急性の下痢をひきおこしたのだろうとか,すべての苦痛の原因を身体の病変にもとめるのである。それはあたつていることもあるし,そうでないこともある。
 つまり,身体の組織や細胞そのものには少しも病変がなくて,苦痛な症候をひきおこしていることが少なくないのである。

性格検査

著者: 上出弘之

ページ範囲:P.16 - P.17

I.性格とは何か,性格の分類
 性格検査を述べるに先立ち,まず性格とは何かが問題になる。実際性格とか人格という語ほどまちまちに用いられる概念は少い。簡単には情意方面のある種の反応を起し易い傾向という風に定義されるが(T.Ziehen),それは関連して一つの全体として了解されなければならない(K.Jaspers)ものである。一方性格あるいは人格の基盤となる作業能力,記憶能力,疲労性,練習可能性,あるいは才能,知能などいうものは,性格とは切り離して理解されねばならないことはいうまでもないが,これらはすべて現実には性格と密接に関係し合つており,たやすく知能あるいは性格を抽象することは困難である。いわゆる知能検査や性格検査という場合に,相互に性格や知能の如何がその結果の上に少からぬ影響を及ぼすことは忘れてはならない。
 性格の分類にあたつてまたわれわれは余りにも多くの体系があることで驚かされる。多くの性格の研究家はすべて自分々々の図式を作り,その概念系列によつて性格のすべてを説明しようと試みている。大別すれば類型論と構成論の体系が区別されるが,そのおのおのに哲学的心理学的なものと,生物学的な立場に立つものとが分けられる。ここでその一々を挙げることはとうていできない。

色彩調節

著者: 稲村耕雄

ページ範囲:P.18 - P.19

I.手術室
 近着の"新建築"6月号の1頁に大阪市立病院の手術室がでている。テレビまでとれるようになつている最新設備は十分に機能的な美しさを持つている。形からみれば,わたくしが"色彩調節"1)の色刷につかつたフランスのそれとくらべてすこしもひけをとらない。そこで説明文を読んでいるうちに医学界か建築界かいずれかがまだ色については時代遅れなのが,ひどく気にさわつた。というのは"色彩調節"がこの場合に無視されていたからである。
 フランスでは手術室の壁には"はいみどり"をつかつて,強い照明光に照らされた血と肉の色の赤さをみつめる眼が白壁に映る"あおみどり"の残像のまぼろしに不快な印象をうけるのを消し,また真白な白衣がギラギラして医師の眼を疲れさせ,視力をにぶらせるのを逃げるために"はいみどり"色の手術衣をつかつている。

遺伝病

著者: 駒井卓

ページ範囲:P.20 - P.21

〔Ⅰ〕
 昔の医学医術は治療が主であつたが,近頃殊に戦後予防の方に力が注がれて,病を未然に防ぐことが重視されるようになつた。それで伝染性の病などは,かなり有効に予防され,その脅威はよほど減じた。また抗生物質の応用が盛んになつて,近頃まで難治とされた病も,割合に容易に全治するか,または軽くすることができるようになつた。それで日本人の平均寿命も,短かい期間に著しく延びた。これは実に近代医学医術の誇らしい成果であることに,誰も異存はないであろう。
 こうなると,遺伝性の病の重要さが前より甚だしく加わつた。この次に征服すべきは,主として遺伝病ということになる。このためには遺伝病について十分な知識を得る必要がある。遺伝病はすでに300〜400種くらい知られており,この後更に多く新らしいものが発見されるに違いない。その一つ一つについてあらゆる方面から調べなければならぬが,之等の病に共通な性質として,遺伝ということがある。それでこの遺伝についての一般的な基そ知識がないと,一つ一つの遺伝病の最も大切な点が分らないことになる。ところが遺伝は生物界の全部に通ずる現象であるから人類の遺伝も他の動植物の遺伝と根本は同じぐある。それでこの一般的な遺伝の知識を元にして,人類の遺伝現象が始めて理解されるのである。

腦下垂体とその作用

著者: 中尾健

ページ範囲:P.22 - P.25

 卵巣,副腎皮質,甲状腺の様な内分泌腺の機能や発育が,脳下垂体前葉の支配下にあることは既に衆知の事実であるが,今日ではこの他の内分泌腺もみな支配を受けていると考えてよい。脳下垂体はこの様ないろいろの内分泌腺を中介としての間接作用を持つているが,この他に成長や水代謝,電解質代謝,子宮運動等に直接的な作用も持つている。脳下垂体の支配をうけている内分泌腺を最近"Target gland"標的腺(又は目標腺)とよくいうが,このTarget glandと脳下垂体との関係については,お互に干渉することが多く,このためその作用が益々複雑な形となつてくる。これらの事から脳下垂体は最も重要な支配的な位置にある内分泌腺といえることになる。

血液銀行

著者: 加藤勝治 ,   大矢恒久

ページ範囲:P.26 - P.27

I.はじめに
 数年前までは耳新しかつた血液銀行という言葉も,我々医療に従事しているものにとつては今や極めて密接なつながりをもつ医療組織の一つとなつてきている。我が国においてもこの血液銀行はかなりの普及化が見られているが,毎日の的確な業務と誠実な研究がこれに加えられることによつて,将来における益々健全な発展を期待することができるであろう。

人間ドック—短期入院総合身体検査

著者: 小山善之 ,   松枝鼎 ,   小澤義光 ,   飯塚睛夫 ,   田中義人 ,   黄八愷

ページ範囲:P.28 - P.31

今日の医療は職場に直結した健康管理を司る特殊のものを除くと,その多くは健康に異常を感じて医師を訪れて来る患者について診療の行われているのが普通である。慢性疾患々者では一般に病気が徐々に始まり初期には何等の自覚症状もないため観過され易く,やや進んで自覚症状が現れてから医師の許に来るのが大多数である。殊に中年以降に始まり然も後には生命を脅かす所の老人性疾患は之等の代表的なものであろう。換言すれば明らかな自覚症を呈してから医師を訪れたのでは既に完全治癒の限界を越えていることが度々ある。そこで日常健康そうに勤務している社会人に就いて積極的に健康診断を行い潜在性の疾患を見付け出して早い時期に治療を行えば治療成績の向上や治療期間の短縮を計ることが出来るであろう。このような目的で我々は昭和29年7月より短期入院綜合身体検査即ら人間ドック入りを行つている。人間ドック入りは併し最近始つたものではなく昭和13年に当病院長の坂口康蔵先生が東大で初めて試みられたもので,当時入院して検査を受けた人々が人間ドックの名を附けたのである。我々は当院て坂口先生指導の下にベット2床を用意して常時計画的に行い始めたのである。 

老人病学について

著者: 大島研三

ページ範囲:P.32 - P.33

老人病学の概念とその必要性
 老人病学のことをGeriatrics, GereologyあるいはGerontologyと呼んで,近来は専問の立場のみならず,一般読物にまでこれがとり挙げられて今日の話題の一つとなつている。
 もとよりこの様な傾向は人類の寿命の延長が根本原因であり,対称が多くなつたからその対策が必要になつたことは間違いない事実であるが,それでは一体老人病学とは何を研究するのか,どの様な内容を含むものであるかということになると,必ずしも一定の形がある訳ではなく,これからそれが作られて行く訳である。然し乍ら可なり広汎な内容を持つたものであることは確で,基礎-公衆衛生-臨床のいろいろの分野にまで及ぶものであるが,今日までの研究の概要と将来の見通しは次の様なものであろう。

臨床生化学検査の動き

著者: 佐藤德郞

ページ範囲:P.34 - P.35

 便利な器械や試薬が普及し,測定法が進歩すると共に,臨床生化学は疾病の診断と早期発見にあるいは代謝研究に積極的に使用されるようになつてきた。

抗生劑によるアレルギー

著者: 上田泰

ページ範囲:P.36 - P.38

はしがき
 抗生剤療法の目覚しい発展は一方において著しい乱用を来し,その結果好ましくない幾つかの副作用が現れている。
 抗生剤の副作用は(1)抗生剤そのものによる毒性(例えばBacitracin,Polymixin Bなどが示をnephrotoxicな反応)(2)菌交代現象(Candida症,ブドウ球菌性腸炎など)(3)抗生剤耐性菌の出現(4)過敏現象などに分類出来る。

最近の細菌学ウィルス学の話題

著者: 福見秀雄

ページ範囲:P.39 - P.41

 最近に於ける細菌学ウイルス学の進展の中から話題を拾えと言うことである。趣味性癖のために拾う話題がおのずから拾う人によつて偏るのは止むを得まい。私は今回は話題として(1)ウイルス学に於ける組織培養の応用と(2)細菌検査技術としてのバクテリオフアージの利用という2つを拾つて書いてみよう。

労働衞生

著者: 勝木新次

ページ範囲:P.42 - P.43

 昨年九月珪肺及び外傷性脊隨障害に関する特別保護法が制定施行され,その後本年3月までに同法にもとずく珪肺検診が全国にわたつて凡そ7万人を対象として実施せられた。労働衛生関係の最近の話題といえば,先ずこのことを第1に挙げなければならぬであろう。そして粉塵衛生及び塵肺の問題が,現在労働衛生関係者の最大の関心事であることは,本年4月に開催された産業医学会における演説や討議の上でも明瞭に看取される。即ち学会の演題229題のうち,その凡そ25%に当る43題が塵肺及び粉塵衛生関係のもので,空気汚染関係のものや粉塵関係のシムポジウムにおける報告をも加えると更にその数は多くなる。
 ところで戦後わが国では,塵肺(Pneumoceriosis)という言葉があまり用いられず,専ら珪肺(Silicosis)という言葉のみが多く用いられ,昨年制定実施された法律も珪肺を対象としている。

不妊性

著者: 山口哲

ページ範囲:P.44 - P.47

I.はしがき
 不妊は症候であつて疾患ではないから,従来呼称されて来た如く不妊症と呼ぶのは妥当でない。このことは過多月経を過多月経症と呼ばないと同様である。従つて私は不妊症を以下述べるに当り全て不妊乃至不妊性なる用語を用いる。
 不妊または不妊性の定義は学者によつて区々である。正しい定義を下す前に先づ,その本態と附帯条件とを考察せねばならない。

精管切除術

著者: 金子栄寿

ページ範囲:P.48 - P.49

 家族計画を実行する上で,1つの確実な方法として,精管を遮断することが,最近一般に注目されている。
 睾丸で作られた精子が,精管を経てその末端即ち膨大部及び精嚢に移行するのを,途中で止めてしまうのであるから,射精によつて精子が排出されることは全く無い。

麻醉

著者: 稲田豊

ページ範囲:P.51 - P.53

 最近麻酔の方で話題になつているSteroid hormone麻酔,低血圧麻酔,低体温麻酔に就いて少し述べてみよう。

心臓外科

著者: 杉江三郞

ページ範囲:P.54 - P.55

 瞬時も休むことなく,生涯を通じて搏動を続ける心臓が人間の生命にとつてきわめて重要な器官であることは今更いうまでもない。この間断なく活動を続ける重要な機能をもつた心臓に対して,治療のメスを加える心臓外科がここ数年間我が国においても現実の問題となつてきたことは,まことに医学のなかの大きなひとつの進歩といわなければならない。しかし現在外科臨床の方面でみられる多くの進歩が,ただそれだけで独立して発展したものでなく,その根底には麻酔,抗生剤,輸血,シヨック,生体反応,あるいは精細な病態生理等に関する知見の展開が基礎となつていることは確かであり,心臓外科もその例外ではあり得ない。これらの基礎的事項が密接に結びついてはじめて今日のような花を咲かせ,実を結んできたものと考えるべきであろう。

整形外科の話題

著者: 佐藤孝三

ページ範囲:P.56 - P.57

まえがき
 東大,京大,九大に相前後して独立した整形外科の講座が置かれてから既に約50年と云えば,日本の整形外科の歴史もかなり古いものと云えよう。しかし全国の各大学に整形外科が設けられた時期には著いし遅速があり,すべての大学に専任教授が配置され終つたのがやつと昨年のことであると云えば,その普及の遅さに一驚する人もあろう。医学教育の面でさえもそのようなアンバランスがあつたのであるから,国民一般の整形外科的知識のレベルはまだまだ低く,二重瞼を作つたり鼻を高くしたりする美容外科が整形外科の主流であると思い込んだり,骨折はほねつぎ(柔道整復師)にかかるのが正しいと信じていたりする者が都会田舎を通じて甚だ多いのは蓋し当然のことと云えよう。しかしこのような現状は速かに打破して正しい整形外科的知識の普及をはかることが公衆衛生上甚だ重要であるのは論をまたない。そこで限られた紙面ではあるが若干の話題をとらえて整形外科の進歩の一端を暼見するのも無駄ではあるまい。

肺外科の進歩

著者: 宮本忍

ページ範囲:P.58 - P.59

 大学の外科医局に入つて恩師かろ胸部外科の研究を命ぜられてから早や20年の年月が過ぎ去ろうとしている。大学病院では肺結核の症例が少ないので在局中は肺化膿症(肺壊疽,肺膿瘍),気管支拡張症,膿胸などの患者を扱つたが,昭和15年(1940)清瀬の東京療養所の外科に赴任してからは現在に至るまでもつぱら肺結核を治療の対象としてきた。療養所における肺結核の外科療法は人工気胸術や横隔膜神経麻痺術から初めて胸廓成形術に進み,戦後は化学療法の発達と共にその重点を肺切除術に向けてきたが,今日ようやくそのめざすところまで辿りついたような気がする。結核におかされた肺の病巣を剔出するということは昔から結核外科医の夢であつたから,私はペニシリンを入手するや否や昭和23年(1948)肺切除の研究に手をつけたが,その成績はまことにみじめで昭和23-24年の間に行われた肺切除31例のうち13例(41.9%)が死亡した。そのうちわけは手術後48時間以内の死亡を直接死,2カ月以内の死亡を早期死,それ以後の死亡を晩期死とすればそれぞれ3例(9.7%),6例(19.3%),4例(12.9%)となつている。今日では早期死と晩期死がほとんどなくなり,直接死のみ1%内外に残つており,これは手術手技の改善や気管内麻酔の普及と共に化学療法の発達によるものである。早期死の最大の原因であつた気管支瘻膿胸は今日でも皆無となつてはいるわけではなく,各施設の平均は2〜5%である。

綜説

癌代謝の生化学

著者: 三浦義彰

ページ範囲:P.1 - P.3

Ⅰはじめに
 細菌やヴィールスでおこる病気の大部分に有効な薬が出来た今日,癌や肉腫などの腫瘍に対する治療薬の研究が興味をもたれていることはいうをまたない。このことは医学全体についても,「生化学」という一部門に於ても同様であろう。
 それで,もし腫瘍組織の代謝が正常組織のそれにくらべて特異な点をもつているならば,その場所を何か薬品でとめて腫瘍組織の息の根をとめようとする考えは誰でも夢に画くことである。

基本情報

公衆衛生

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1170

印刷版ISSN 0368-5187

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