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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生20巻2号

1956年08月発行

特集 最近の医学の話題

ノイローゼと病院

著者: 井村恒郞1

所属機関: 1日大医学部

ページ範囲:P.10 - P.10

文献概要

 綜合病院の神経科のクリニックを訪れる新来患者のうち,だいたい30%から40%くらいがノイローゼである。これに比較すると精神分裂病は15%くらいであるから,ずつとすくない。だがこんどは入院患者についてみると,精神分裂病のほうが圧倒的に多くて,入院して治療をうけるノイローゼは,きわめてすくない。入院患者の半数以上が精神分裂病であるのにたいし,ノイローゼは,それこそ数えるほどしかないのが通例である。
 ノイローゼは,こうしてもつぱら外来治療を受けているのであるが,これは,ノイローゼという異常状態の本質から考えても,また現在の神経科の病院の機構から考えても,当然なことであつて,ノイローゼの入院治療はごく例外的な場合しか考えられない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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