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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生20巻2号

1956年08月発行

文献概要

特集 最近の医学の話題

心臓外科

著者: 杉江三郞1

所属機関: 1東京大学木本外科

ページ範囲:P.54 - P.55

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 瞬時も休むことなく,生涯を通じて搏動を続ける心臓が人間の生命にとつてきわめて重要な器官であることは今更いうまでもない。この間断なく活動を続ける重要な機能をもつた心臓に対して,治療のメスを加える心臓外科がここ数年間我が国においても現実の問題となつてきたことは,まことに医学のなかの大きなひとつの進歩といわなければならない。しかし現在外科臨床の方面でみられる多くの進歩が,ただそれだけで独立して発展したものでなく,その根底には麻酔,抗生剤,輸血,シヨック,生体反応,あるいは精細な病態生理等に関する知見の展開が基礎となつていることは確かであり,心臓外科もその例外ではあり得ない。これらの基礎的事項が密接に結びついてはじめて今日のような花を咲かせ,実を結んできたものと考えるべきであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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