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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生21巻12号

1957年12月発行

文献概要

特集 インフルエンザ 綜説

疫学の立場からみたインフルエンザ対策

著者: 平山雄1

所属機関: 1国立公衆衛生院疫学部

ページ範囲:P.42 - P.48

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1.緒言
 インフルエンザ対策は各所で活溌に論議されているが,最も賢明な対策のあり方について,学者の意見は必ずしも一致していない。
 凡そ,伝染病の予防対策を考えるに当つてある者は過去の防疫記録或いは経験から,ある者は現実の社会情勢から,ある者は純理論的に伝染機序から論議している。正しくはそれらすべてを考慮して考究すべきである。既往の大流行に際して取られた予防手段が殆んど完全な失敗に終つたことから,根底から悲観論を唱える学者も少くない。疫学のいくつかの教科書を開いてみても,その大部分は「重症化予防」に重点をおくべしとしており,流行の発生及び蔓延の阻止については,きわめて懐疑的である。例えばA.D.Langmuir1)の記述をMaxcyのPreventive medicin(Hygiene)から拾つてみよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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