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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生21巻4号

1957年04月発行

文献概要

特集 家族計画

人工妊娠中絶の産婦人科学的考察

著者: 森山豊1

所属機関: 1横浜市立大学

ページ範囲:P.17 - P.22

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1.はしがき
 人工妊娠中絶(以下中絶と略称する)は,技術的には特別問題とするようなことはない,ただ最近これが注目されているのは,戦後優生保護法が改正されて,その適応の範囲が拡大され中絶数が激増したためである。中絶は他の医療処置と異なり,これが社会道徳,宗教或は秩序と密接な関係があるため,何れの国,いつの時代でも,中絶施行には厳重な法的制限がある,わが国においても,戦前は,妊娠を継続することが母体の生命を危くする場合にのみ中絶が認められていた。即ち疾病治療の場合にのみに限定されていたが,戦後は疾病治療のみでなく,出生制限の有力手段として行われている。これはわが国特有の現象である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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