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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生21巻6号

1957年06月発行

文献概要

原著

Piperazine製剤に依る蛔虫治療効果について

著者: 森下薫1 西村猛1 南風原助泰1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所

ページ範囲:P.27 - P.31

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I.前言
 近来Piperazineが蟯虫に対し卓効があるとして脚光をを浴びているが,これを蛔虫に始めて試みたのはFAYARD(1949)で,Piperazine hexahydrate 3.5gm(=1.5gm Piperazine)を2回投与し,服用者の70-95%に排虫を見たと報じた。但氏は卵数計算は元より,後検便を行つていないので,効果を詳細にする所迄行つていないが,これに依つて本剤が駆蛔虫効力をもつていることが明かになつた。続いてMOURIQAND等(1951)も亦同様の製剤を以つて行つた試験で同様の効力を認めたが,効果についての観察に尚不充分なものがあつた。その後TURPIN等(1951),CAVIER(1953),WHITE等(1953)SIMS(1953,54),GOODWIN等(1954),0'BRIEN(1954),REARDEN(1954),BROWN等(1954,55),DUNN(1955),HANNA等(1955),SWARTZWELDER等(1955),HOEKENGA(1955),ATCHLEY等(1956)の実験があり,我国でも若干の報告が既に出されて居る(松林等,1956;岩田1955;神保,1956;三谷等,1956;守屋等,1555;伊藤等,1956等)。これらの諸成績はいずれも本剤の駆蛔虫効力を確認し,且つ副作用も少なく,その優秀性を強調している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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