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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生22巻10号

1958年10月発行

文献概要

原著

集団赤痢(細菌性)におけるストレプトマイシン集団内服の効果とその検討

著者: 古屋暁一1 飯塚晴夫1 須田正道1 山縣英士1 中尾恿1 佐野一郎1 多田瞭之助2 小酒井望3 山名貴美子3

所属機関: 1国立東京第一病院内科 2国立東京第一病院小児科 3国立東京第一病院検査科

ページ範囲:P.545 - P.548

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 細菌性赤痢の集団発生の禍中にあつて,その蔓延を如何に阻止し流行を早期に終熄せしめるかという問題は,いうまでもなく,当事者の最大関心事であり,対策に最も苦心の払われるところである。周知のように,防疫の通則は「感染源の除去」と「感染経路の遮断」及び「個人の抵抗力増強乃至は非感受性化」であるが,それらに基づく各種の防疫乃至は予防の措置を確実に講じても,一旦勃発した流行というものは容易には終熄しないのが一般の実情のようである。
 かかる場合,如何なる手段が従来考慮されていたであろうか。例えば,Todd1)らは病原大腸菌O111による大腸菌性腸炎の院内発生に際しMedical Research Council(London)2)のすすめる院内交叉感染防止法を実施したにも拘わらず続発患者が跡を断たぬので,発症するとせぬとに拘わらず総ての菌陽性者にクロラムフエニコールまたはサルフアダイアヂンを内服せしめ,これらの薬物が "Prophylactic Agent" として有効であつたことを認め,院内感染が通常の防疫方法では防ぎきれぬとき,このように薬剤を使用することは価値ある方法であると述べている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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