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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生22巻12号

1958年12月発行

文献概要

綜説 各国の保健所

西ドイツの保健所

著者: 額田粲1

所属機関: 1京都府立医科大学衛生学教室

ページ範囲:P.662 - P.666

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I.保健所の概要
 ドイツの衛生行政機構についてはすでに本誌第21巻第5号(昭和32年5月)に述べたので,詳細はここに省略する。要するにドイツの機構では衛生行政は州,特別市,或は下級自治団体である市町村等地方自治団体にその全権がゆだねられて居り,中央の連邦(Bund)の権限は日本やフランスのように強くない。
 ドイツの保健所(Gesundheitsamt)は元来は全部国立staatlichであつた。そして現在でもその名残りは残つていてBaden-Wurtemberg,Bayern,Niedersachsen,Rheinland-Pfalz州には国立の保健所がある。このような国立の保健所の場合には全く一個の独立官庁であつて勿論地方団体の監督は受けない。しかし現在ではこのような国立の保健所は減少し,地方自治団体の設立するものが次第に増加している。Hessen Nordrhein-Westfalen,Schleswig-Holstein州ではすべて地方団体設立の保健所である。このような地方団体の設立による保健所は日本とは違つて完全に市役所の一部局になつているのが普通である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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