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特集 子供の衛生と人間形成 綜説
新しい児童学の提唱
著者: 竹内薫兵1
所属機関: 1日本児童学会
ページ範囲:P.124 - P.128
文献購入ページに移動内容的に観ると,われわれの児童学研究を対象とする学問は,現今に於ては非常に広い。あらゆる科学,それらのみならず,芸術,宗教,哲学を含めての文化的問題が,凡そ,事児童に関する限りに於て児童学研究の対象である。従つて,児童を生物学的に観る医学即ち小児科学は,その生理部門,病理部門と共に,正常児,異常児の研究も等しく重要視せられる。同じ比重に於て,心理学,教育学,絵画,音楽,宗教等が好題目となる。現にわが日本児童学会に於ては,戦後浮浪児問題で逸早く意見を発表した。児童福祉法の敷かれるよりかなり以前に児童福祉のための法的処置を要望した。戦後,教育の混乱期にまた意見を公にして適正なる帰趨を知らしめようとした。その他児童の牛乳問題,歯の問題,学校衛生問題,童話,絵本,玩具,学校劇など繰り返し研究せられて,また研究せられつつある。
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