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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生22巻6号

1958年06月発行

特集 ジフテリア予防接種

百日咳・ジフテリアの混合ワクチンについて—予防効果と副作用

著者: 村田良介1

所属機関: 1国立予防衛生研究所血清部

ページ範囲:P.298 - P.306

文献概要

はしがき
 最近化学療法が進歩して伝染病が減つてきたが,予防接種を必要とするものもまだ少なくない。現在の法律できめられているものだけでも生後12カ月の間に7回の予防接種を受けることになつている。しかもいろいろな病気に対して有効な予防剤がつぎつぎと研究されているので注射回数は増加する傾向にある。有効なものでも接種回数が多くなると大衆から受け入れられ難くなることは予想に難くない。
 Ramon1)2)はこの点に着目してすでに1926年頃に混合ワクチンを用いることを提唱した。フランスでは彼の研究にもとついて軍隊用としてジフテリア,チフス,パラチフス(A. B)の混合ワクチンを採用し,ついで1940年頃には幼児に対してジフテリア・破傷風の混合免疫を強制した。百日咳ジフテリア混合ワクチンはBordet(1936年),Ledingham(1939年)などによりとりあげられたが,最近10年間にアメリカ,イギリス,カナダなどで動物および人体について広汎な研究が行われ,混合免疫法が普及し予防接種の実施が容易になつた3)〜7)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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