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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生23巻11号

1959年11月発行

文献概要

特集 精神衛生(Ⅱ)

精神衛生から地域社会への接近方法

著者: 横山定雄1

所属機関: 1国立精神衛生研究所社会学部

ページ範囲:P.665 - P.670

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I.はじめに
 編集氏から表題のような,少しばかり意味のとりにくいテーマを頂いた。しかも「理論ではなく実際を」という註がついている。皮肉な見方をすると,精神衛生は今まで地域社会から遊離していたようでもあり,理論はともかく,精神衛生活動が地域社会に接近する実際方法がよくわからないのだ,とも受けとれる。だが,精神衛生が公衆衛生の領域に含まれている今日,こんな解釈でよいのだろうかと思われる。しかしよく考えてみるまでもなく,精神衛生関係者はその専門活動に当つて地域社会や住民生活と積極的に結びつけることもなく進めてきているようでもあり,従つて実際方法はもとより,その理論構成さえも明確にされていないのではないか,と思われる。
 たとえばごく最近,厚生当局のきもいりで「保健福祉地区組織育成中央協議会」が設立され,社会福祉と公衆衛生の両関係者はこれから一致協力して「地域組織活動」を推進しよう,ということになつた。だがこの中に精神衛生関係者やその団体は加入してもいないし招かれてもいない。これはどういうわけなのであろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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