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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生23巻12号

1959年12月発行

文献概要

文献

自動車の排気ガスによる健康障害,他

著者: 西川

所属機関:

ページ範囲:P.746 - P.746

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 自動車の排気ガス,蒸気,および微粒子がロス・アンゼルスの空気汚染源の主なものであると考えられているが,アメリカの西海岸にある諸都市--サンジエゴ,サン・フランシスコ--でも程度の差こそあれ,問題になつている。わが国の公害問題で空気汚染を取り上げるのは,煙突からの石炭燃焼ガスだけであるが日ごとに増える自動車の数と,交通のさくそうする道路をみていると,明日はわれわれの問題としてふりかかつてくることは明らかである。
 自動車の排気ガスは酸化窒素と不完全燃焼物とを含んでいて,粘膜,結膜の刺戟症状が強いことは明らかである。これ以外の作用は未だ明らかでないが,本報告では自動車の排ガスの組成から,長期にわたる曝露実験を続ける必要性を強調している。それには気象因子に関する分析も必要であることを付け加えていた。特に問題となるべき組成ガスには,一酸化炭素,酸化窒素,鉛化合物,その他炭化水素,オゾン等を挙げているが,ちなみに排ガス中の濃度は一酸化炭素が0.2〜12%,酸化窒素が0.4%以下,炭酸ガス5〜15%その他炭化水素0.01〜2%,オゾン0.5ppmであるという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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