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綜説
成人病対策における目標とそのエネルギー面に関する考察
著者: 佐藤徳郎1
所属機関: 1国立公衆衛生院栄養生化学部
ページ範囲:P.478 - P.484
文献購入ページに移動私共が保健所に働く人々に接する機会に恵れ,彼等の注文を聞き,訴えを聞く度に思うことは保健所の現段階においてその機能が充分発揮できているとは受けとり難い場合の多いことである。保健所活動の中心である医師達の日常業務を予防接種,母子相談,結核集団検診,成人病相談等に大きく区分し,それに投入する労働力を計算し,それが有効に利用されているか否かを検討するとき,如何に保健所の仕事が過重りであ,ある場合には有効性が疑問視されなければならぬのに気がつく。例えば結核の場合には保健所の人員が充足しても住民の約10〜20%しかカバーできないという計算がでている1)。その受診率を向上させるためには他の業務の犠牲が生ずる。現在の結核検診の受診率を支えているのは小中学校の児童,生徒でその結核予防に対する有効性は疑問視されている場合が多い。
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