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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生23巻8号

1959年08月発行

文献概要

原著

蓄電池工場の発生鉛塵の粒径に関する調査研究

著者: 近藤東郎1 祝成之助1 酒向睦1 田中大八郎1

所属機関: 1慶大医学部衛生学公衆衛生学教室

ページ範囲:P.511 - P.514

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 工業中毒に関する吾が教室の研究は既に20年を越えんとしている。研究の全般を通じて多くの基礎研究が行われたが,調査研究は主として後半の10年に為された。これらの業績を綜合して今日吾々はすぐれた診断基準を持つており,相当の確信のもとに種々の中毒症を集団検診し,予防治療しうる。
 工業中毒の1つとして,鉛中毒が種々の作業で発生する。原島等は先に吾が国の蓄電池工場が印刷工場に比して,本症の発生頻度の高いことを明かにした1)。さらに原島等は長期に亘る調査研究から,職業性鉛中毒の発生推移が病因,生体因子より環境特に社会環境に大きく影響されることを認めた2)。これは疾患の発生要因を病因,生体,環境の3因子に区分する疫学的考察を職業病に於いて一歩進めたものと云える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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