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文献概要
原著
出生体重とその後の発育に関する研究
著者: 宇留野勝正1 岡田芳子2 三須昌保3
所属機関: 1東京都中央保健所 2日本女子衛生短期大学 3日本医科大学
ページ範囲:P.60 - P.62
文献購入ページに移動身長や体重の発育の程度の劣等なるものが単純に所謂虚弱小児として取扱われることがしばしばあり,保健指導の実際にあたつてもその発育不良の原因を究明することは必要なことである。
Ylppö1)によると未熟児の発育遅延は出生第1年には著しいが,身長も体重も出生後数年で正常になるとし,久慈,砂田2)等も身長は3年,体重は5年で正常になると言つている。しかしIllingworth3)は1〜12年の小児で対照児は66%が標準以上の体重であつたのに未熟児(2750g以下)では14%に過ぎなかつたとし,斎藤,辻4)等の観察でも未熟児の体重発育の遅延は小学校時代までつづくと報告している。更にT. Brander5)は7〜15年の未熟児で身長,体重は標準に比し,男児では11歳迄劣り,女児では13歳でまだ劣つていたと称している。
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