文献詳細
特集 食中毒
原著
新鮮イカによる食中毒の研究—主として中毒発生原因物質について
著者: 藤原栄一12
所属機関: 1新潟大学医学部薬理学教室 2現:信州大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.347 - P.354
文献概要
その後各方面で食中毒発症原因物質についての研究が進められ,イカが水揚後細菌によつて腐敗して有毒アミンが生じ,これが発症の原因になつたと考える研究者2)3)4)5)6)もある。新潟県衛生部員の試食したイカは鮮度のよいイカであつて,水揚後の細菌による腐敗の考えにくいものであつた。またイカ摂取後発症までに平均13.7時間7)を要しているので,アミン類が発症原因ならばこれらの経口摂取から発症までの経緯についても更に一考を要すると思われる。
掲載誌情報