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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生26巻10号

1962年10月発行

文献概要

特集 職業病 疫学における職業の意義 II.職業病の疫学的研究方法

労働衛生の立場から

著者: 土屋健三郎1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部公衆衛生学

ページ範囲:P.554 - P.555

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 労働衛生の立場から職業という要因を考えるときに,労働衛生という言葉の代わりに職業衛生という言葉を用いた方がよいと提案する人々もある位で,あらためてその意義や重要性を述べるまでもない。しかし,疫学と労働または職業衛生との関係について考究し,改めて労働衛生の疫学的立場から職業の意義または位置を議論してみたいと思う。さらに私が最近行なった職業病の一つである鉛中毒についての疫学的研究成果の一部を報告し,ご批判を吃う次第である。
 労働衛生は他の公衆衛生の分野と同様,施策をその最終目的とする学であるから,基礎的研究から衛生管理,立法行政にまで関与する広範な分野を有する。その目的とするところは労働者の健康の維持増進であるが,他方生産という目的を度外視できないので衛生管理は複雑な問題を提起する。そして疫学という方法論と思索の態度は衛生管理上重要な位置を占めることになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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