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特集 社会医学(第3回社会医学研究会講演) 一般演題
乳児死亡をめぐつての社会医学的考察
著者: 丸山博1 南吉一1
所属機関: 1大阪大学医学部衛生学教室
ページ範囲:P.615 - P.617
文献購入ページに移動乳児死亡を客観的に標識する際いつも統計数値が用いられるのだが,その統計の基盤はあまり問題にされていない。われわれは,乳児死亡の評価をある特定の単一指標に求めることは科学的にみて無理であるばかりか危険であり,それは出生前後に関するいくつかの指標の関連の下に行わなければならないことを終始一貫指摘してきた。その最大の理由は,現行社会制度下において,人間の出生,死産,死亡といったデリケートな事象が正確に統計的に把握されうるとは考えられないこと,および関連諸事情の変化にあってはそれらの事象自体すらが自在に操作されうる現実があることのためである。
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