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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生26巻9号

1962年09月発行

文献概要

特集 母子衛生 総説

わが国の母子衛生の歴史

著者: 斎藤文雄1

所属機関: 1聖路加国際病院小児科

ページ範囲:P.477 - P.481

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I.はじめに
 わが国の現在の母子衛生は,たとえとかくの批判はあっても,とにかく過去を通じて最も優秀な状態にあるということは否定できない。もともと母子衛生というものは,世界どこの国でもあまり古い歴史は持っていない。現在わが国より優れた母子衛生を誇る国々でも,それが緒につき始めたのは18世紀の後半からといって過言ではない。その点わが国では19世紀の終りごろから,ぼつぼつ発足しているので,まだ先進国に及ばないのも当然かも知れない。しかし母子衛生などという問題は少しその積りになって努力すれば半世紀や1世紀のおくれを取戻すことは何でもない。これからの日本の母子衛生をいかに発展させていくべきか,その指針を探る意味でも過去の歴史をふりかえってみることも無駄ではなかろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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