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特集 母子衛生
最近の母子衛生に希望する
著者: 杉原正造1
所属機関: 1川崎市中央保健所
ページ範囲:P.509 - P.509
文献購入ページに移動これらの対策はどれをみてもすぐにも取り上げてほしいものばかりであり,児童と母親にもたらす幸せはどれほど大きいか分らない。しかし,今日までの「母子衛生」をみると,次々と流れてくる新しい事業にたいして予算面の裏付けや実施に至るまでの準備,実施体の受入れ態勢等についていろいろな角度から充分研究や検討がされないままで第一線の保健所や市町村に流され否応なしに走り出しているものが多いように思う。本年度から実施される助産婦による妊娠中毒症患者の家庭訪問指導にしても,現在の状態では妊娠中毒症であるという情報を把握する方法がむずかしいし,開業助産婦と主治医である産婦人科医師との間の調整に保健所長は皆労することと思う。現に新生児訪問でも,これで苦しんでいる所長が如何に多いことか?
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