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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生26巻9号

1962年09月発行

文献

発展する保健婦の役割り

著者: 芦沢

ページ範囲:P.514 - P.514

文献概要

 保健婦業務に対して保健当局のわくの外からこれに影響をおよぼし,叢務を変容する外的因子として次の3つの事柄があげられよう。1)自然科学,医学上の新知見,2)社会資源のあらたな開発,3)大衆の要望。
 1)の例では結核化学療法剤の発見,ポリナワクチンの創製等で保健婦業務がどう変わったかはあまりにも周知のことである。2)についてはU. S. Public Heaith Serviceが1959年に発炎した調査結果によれば「患者―看護婦コンタクト」の内容の大部分は医療生活相談に属するものであることは社会資源との協力業務が保健婦業務の中にしめる位置の重要性を示唆している。これまで肢体障害児(者),先天性心障害児,精薄児精神障害者等に対するレハビリテーション施設が少なからぬ州で開発されつつある。保健事業は指導助言を行なったことがすぐ実行にうつせる状況になってこそ効果が一段とあがる。たとえば,個々の結核患者にそれぞれの医療機関でX線診断をうけるようにしむけるのに平均1患者あたり6回の患者コンタクトが必要だったのに,衛生局にX線施設をそなえてからは平均2回のコンタクト,それも手紙による通知が主で目的が達せられたというある州の事例がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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