文献詳細
特集 公衆衛生今後の方向
文献概要
敗戦後第一番に気がついたことは,日本人の社会には公衆衛生の常識が確立しておらず,その程度の非常に低いことであった。よって当局はいち早くアメリカ占領軍の専門家の指導のもとに,これが対策樹立へとふみきったのであった。そうしてあれからすでに17年目を迎えたのである。この間非常に遅々とはしておるが,敗戦当時に比較すれば,大きな進展を見たと申しても過言ではない。
しかし今日の日本の公衆衛生の確立状態は,世界の先進国と比較するに,あらゆる面でこれでよいというべきところまで来ておるものはない。この原因に関しては,甚だ大きな疑問を持たなければならぬ。
しかし今日の日本の公衆衛生の確立状態は,世界の先進国と比較するに,あらゆる面でこれでよいというべきところまで来ておるものはない。この原因に関しては,甚だ大きな疑問を持たなければならぬ。
掲載誌情報