文献詳細
文献概要
特集 公衆衛生今後の方向
公衆衛生今後の課題
著者: 福井忠孝1
所属機関: 1徳島大学公衆衛生学
ページ範囲:P.10 - P.11
文献購入ページに移動過去15年間を全国的にみて地域差が人間のあらゆる面で著しくなってきた。公衆衛生の分野においても生活条件の相違が疾病罹患,死亡,出生,子供の発育等に著しい地域差を生ずるに至った。その状態は恰も日本人の人間改造実験を行なっているようなものである。戦後ビタミン剤の発達とともに強化食品の発達はわが国民食の欠陥であるビタミン欠乏をおぎない,各種薬剤並びに予防接種の発達は結核を始めとし伝染性疾患に効果をあらわしており,さらにアミノ酸剤の利用は蛋白質の栄養価を高め,発育と健康の増進が期待されている。
掲載誌情報